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     第32巻1号 ・2016年
   57357病院

東京内科医会 理事  安田 洋


  近未来を描いたアニメや映画に出てくるようなネーミングですが、実はエジプトにある小児がんの専門病院の名前です。設立から運営まで寄付とボランティアで成り立っており、口座番号が名前になっているユニークな病院です。
元になったのは1962年メンフィスに設立されたセントジュードこども研究病院。どちらの病院も治療費から付添いの家族の交通費や宿泊費まで無料で提供されています。また、1982年には世界初の小児ホスピスであるヘレンハウスが寄付により設立されました。イギリスのオックスフォード郊外にあり、今や小児ホスピスの聖地になっています。
日本でも少しずつですが、寄付による医療施設ができつつあります。私の大学の同級生がかかわっている「こどものホスピスプロジェクト」。日本初のコミュニティ型こども向けホスピスが先日大阪に完成しました。ユニクロから多額の寄付があり完成に大きく近づけたようです。小児ホスピスに関しては、福岡や横浜でも有志による草の根運動があり、国立成育医療研究センターにも「もみじの家」という短期型の入居施設が今年4月から運営を開始しています。
みなさんは世界寄付指数というものをご存知でしょうか? 寄付金・ボランティア・人助けを総合的に数値化した指標で、2010年より国別のランキングが発表されています。2015年度はアメリカが2位で、日本は恥ずかしながら102位。
「欧米人が寄付をするのは、節税対策ですよね?」
日本でも2011年に税制が改正されて、公益法人への寄付なら欧米並み、あるいはそれ以上に寄付金控除があります。
「キリスト教徒だから、欧米人は寄付をするんですよね?」
2015年度の世界寄付指数の1位は、仏教国のミャンマーです。日本には、世界に誇る奉仕精神「おもてなし」があるはずなのですが、数値化されると世界的には全く評価されていないようです。
 阪神大震災が起こった1995年は「ボランティア元年」、東日本大震災が起こった2011年は「寄付元年」と言われています。熊本での震災時にはDMATやJMATとしてボランティアに参加した先生も多くおられるかと思います。また、寄付をされた先生も含めて、以前よりもボランティアや寄付に対する意識が高まっているかと思います。
ただ、大災害時の一時的な寄付やボランティアだけではなく、継続的なものはまだまだ根づいていないのが現状ではないでしょうか? 私自身、返礼品が話題の「ふるさと納税」は毎年がんばっている割に、継続した寄付は少なめです。医療関係者として、もう少し社会貢献できるように今年からは継続した寄付を増やしてみたいと思います。みなさんもいかがでしょうか?



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