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     第36巻第1号
   新型コロナ対策に際して思う、患者の受療行動

東京内科医会 理事 近藤 太郎


 2月はじめに担当した夜間診療所での患者さんは、受付でインフルエンザかもしれないと言われ、マスクをつけてもらいました。39℃を超える急な発熱と全身の関節痛、倦怠感、咳嗽。バスと電車を乗り継いで来られたそうです。
迅速検査ではA型と判明。お薬の説明、養生の仕方を説明するとともに、マスクもせず、咳をしながら乗り物に乗ってこられた途上、多くの人たちに感染を拡げてしまった可能性があることを説明しました。
 寒い夜に、できるだけ早くと受診するよりも、自宅で暖かくして休んでいる方が身体に負担はかかりません。すぐに医療機関を受診し、検査を受けて、インフルエンザなら特効薬を使いたいという気持ちがなせる行動かと思います。これまで勤務先や学校からもそう勧められています。
 この患者さんもそうでしたが、多くの方が自宅にマスクや体温計を持っていません。マスクをつけて来院される方は風邪にかかりたくない方達で、それに対し咳や熱のある方はマスクなしで来院され、待合室で咳をしていることが少なくありません。マスクをつけてもらっても、診察室に入った途端外すことはしょっちゅうです。
 内科医会の先生方は地域の第一線で診療を担う医師たちです。感染症の専門か否かにかかわらず、スタンダードプリコーションについては普段から実践し、患者や周りの方たちに手洗い等を啓発している医師たちです。
 あらためて、感染を拡げないための患者のとるべき行動を箇条書きしてみます。

風邪の症状があれば出かけず、自宅で療養すること。
学校や仕事を休むこと、休める環境づくり。
症状があるからといって、すぐに受診せず、電話でまず相談を。
インフルエンザであるかどうかにかかわらず、下熱してから2日間は自宅静養すること。
そして普段から、
咳エチケットはもちろんのこと、電車の吊り革や手すり等につかまった手はよく洗うこと。
洗っていない手で、目をこすったり、鼻をいじったり、口の中を触らないこと。
栄養をとり、入浴して浴槽で身体をあたため、睡眠をしっかりととること。

これを機にしっかりと啓発したいと思います。
医師が手をよく洗い、聴診器をアルコール綿で拭くことはもちろんのことです。

(2020年2月25日、内閣による新型コロナウイルス感染症対策の基本方針が発表された夜に執筆)




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